高齢者向けの住まいにはどんなものがあるのか?

老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を解説

「特養・老健・老人ホーム・高齢者向けマンション・・・」

私たちが普段生活している中で、高齢者向けの住まいについてさまざまな名称を耳にします。 

「介護が付いている高齢者住宅」
「介護は外部のサービス会社が提供する」
「要介護状態になったら退去しなければならない」

等々、実際にその違いを理解するのはとても難しいと思います。

ここでは、最近増えている、
①介護付有料老人ホーム、②住宅型有料老人ホーム、③サービス付き高齢者向け住宅
に絞って解説していきます。

①介護付有料老人ホーム
介護付有料老人ホームは、「住まい」と「介護」が一体的に提供されます。つまり、介護、食事、入浴、洗濯・掃除から健康管理までを、運営会社がすべて提供します。おそらくは、みなさんが老人ホームと聞いて想像されるものだと思います。

②住宅型有料老人ホーム
老人ホームでありながら、介護サービスは外部のサービス事業者を利用します。「?」と思われるかもしれませんので、もう少し簡単に説明します。
住宅型有料老人ホームは、介護保険ではない生活支援サービス(見守りや食事、洗濯・掃除など)が付いた「高齢者向け住まい」と言えます。生活に関する日常のお世話は運営会社がしてくれますが、介護は提供されません。

「介護付有料老人ホームのようにすべて対応してくれればいいのに」との意見もありますが、メリットもあります。今まで自宅にいたときに利用していた訪問介護やデイサービスを引き続き利用できることです。
住宅型有料老人ホームに転居後も、これまで慣れ親しんだ介護サービス会社に来てもらったり、デイサービスに通ったりということができます。
ただし、中には提携介護事業者の利用を勧める運営会社もあるので、事前に確認することが必要です。

③サービス付き高齢者向け住宅
2011年に制度がスタートしたのがサービス付き高齢者向け住宅です。それまでは高齢者専用賃貸住宅、高齢者円滑入居賃貸住宅などがありましたが、それを一本化して誕生しました。
一般的には「サ高住(さこうじゅう)」や「サ付き住宅(さつきじゅうたく)」と呼ばれています。

「サービス付き」となっているので、介護も含めすべてのサービスが付いていると思ってしまいますが、最低限ついているサービスは安否確認と健康相談のみになります。
ほとんどのサ高住では食事サービスなどはついていますが、介護サービスを利用する場合は外部の介護事業者を利用することになります。そういった意味では「住宅型有料ホーム」とほとんど内容は変わらないと考えて差し支えないと思います。

多くのサ高住は、デイサービスや訪問介護事業所が併設されています。転居前に利用していた介護事業所を使うのか、併設事業所を使うのかはご自身で選択できます。
ただ、住宅型有料老人ホーム同様に、併設や提携事業所との契約を勧める運営会社がありますので、事前に確認しておきましょう。
利便性を考えると併設・提携事業所を使った方が効率的と考えることもできますので、その良し悪しは難しいところです。

各ホームで入居条件や料金、契約形態は異なります。入居を検討する場合は、契約内容をわかりやすく説明してもらうようにしましょう。ご自身や家族が理解せずに入居した場合、後々のトラブルに発展することがあります。

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介護付有料老人ホーム 介護等のサービスが付いた高齢者向けの住まいです。 介護が必要となっても、ホームが提供する介護サービスを利用しながら生活を継続することができます。 株式会社などの民間企業が多く運営しています。一般的にイメージされる有料老人ホームがこちらに該当します。
住宅型有料老人ホーム 生活支援などのサービスが付いた高齢者向けの住まいです。 介護は基本的に外部サービスを利用することになります。老人ホームでありながら、友達がたくさんいる外部のデイサービスへも通えるし、馴染みの訪問ヘルパーに介護をしてらもうことができます。
サービス付き高齢者向け住宅 基本的には住宅型有料老人ホームと似ています。見守りと生活相談は受けられますが、介護サービスは外部を利用します。ほとんどのサ高住はデイや訪問介護などが併設されています。また、多くのサ高住は賃貸借契約で、入居時に大きな費用負担がかかりません。自分に合わないなと思えば、費用負担を考えても転居が比較的容易だと言えます。
介護老人福祉施設
(特別養護老人ホーム)
社会福祉法人や自治体が運営する介護施設です。要支援1,2の方は入居できません。また要介護1.2の方も特別な理由がない場合は入居ができなくなりました。全国で50万人を超える方が入居を待っているとも言われています。
介護老人保健施設(老健) リハビリや医療提供により、自宅での生活に戻ることを目指した施設です。病院と特養の中間に位置しているイメージと言えるでしょう。要支援1.2の方は利用できません。
介護療養型医療施設 長期にわたって療養が必要な方のための施設です。特養や老健に比べて介護度の重い方が利用しています。介護施設より医療提供体制が充実していますが、生活支援やレクリエーションなどはほとんど行われていません。